パン・デ・デューの〈視点〉を探れ!(旧)

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ローザさん、お疲れ様
ローザさん、とは、ウォルティのお母さんです。26日、日本時間夜10時半頃、スイスの親戚から彼女が無事(?)永眠した、との報告が入りました。「無事永眠」とはなんとも変な話で不謹慎に聞こえますが、実際、彼女は癌の痛みから早く解放されたく(9月頭から介護施設に入ってたのですが)、「X'mas 前には眠りにつきたい」と周囲に話してたそうです。が、なかなか念願叶わず(??)、どっちつかずの逆に気の毒な状態がしばらく続いておりました。

しかし親戚の判断で「いよいよかもしれないから、今のうちに会っておいた方がよい」とウォルティが呼び出され、実は彼、仕事の合間を縫って、19日から5泊7日単身ひとっ飛びしてきてたのです。人の命・・・こればっかりは100%正確な予測はつかないので「今度こそ最後になるかもしれないお見送り」となんともはやな名目での出発でした。ウォルティが着く前に彼女が「その時」を迎えてしまうのか、向こうに居る間にそうなるのか、もしくは逆に、行って帰って来た後もしばらくお迎えが来ないのか・・・何一つ正解が無く、「これが本当に正しい選択なのだろうか?」と見送る側は常に不安がつきまといます。

結果から言いますと、ウォルティがスイスを発った2日後(日本に戻った翌日)に彼女は旅立ったわけで、「旅立とうにも旅立てなかった所に最愛の1人息子が見送りに来てくれて、最後の一時を水入らずで過ごし、彼が日本に戻る前にちゃんとお別れも言えて、思い残す事無く眠りにつけた」といった所でしょうか?いや、そう思いたい・・・行って正解だったんだ・・・。(しかし、なんとも凄いタイミング・・正に予想外でした。)

今回に限らず、8年前癌が発覚した時からこの日を迎えるまで、ウォルティは「母親との間に残された時間を有意義にしよう」と、こちらが感心する程、細心の注意を払ってまいりました。覚悟は出来ていたものの、いざこの時を迎えると、やはり、ぽっかり穴が空いた様な喪失感からは逃れられません。しかし、ベストは尽くしたので、後悔の念は無く、比較的静かに受け止められております。

・・・いつかは誰しも見送られる立場になるのだなあ・・・どちらにしても「たった今、同じ時を共有してる」という事は、実は「物凄い事」なんだなあ・・・

ローザさん、本当にお疲れ様でした。癌になってからだけでなく、ウォルティのお父さん亡くなってからの事も含めてずっとね。大事な1人息子を地球の裏側まで送り出して下さったあなたの勇気に乾杯!そして、こんな私を認めて信頼してくれてありがとうございました。今度こそゆっくりお休み下さいね。
01:38 | ★ 芸術以外の真面目な話 | comments(4) | trackbacks(0)| - |
コメント
そうだったんですか。8年間をそういう思いで、お母様とかけがえない時間をはぐくんでこられたウォルティさんは、本当に立派です。またそれをみつめる有紀さんのあたたかいまなざしが、びんびんと伝わってくる文章でした。悲しみのうちにある、ご遺族の皆様の上に、天よりのなぐさめと平安がありますように心よりお祈りいたします。
2008/11/28 10:22 PM by YOPA
ありがとうございます。さすがに沁みてコメント書けないです。。。でもとにかくありがとう!
2008/11/29 9:08 PM by 有紀
いま、知った。誠に、御愁傷様です。
2008/12/02 8:34 PM by シゲ
あっ、シゲこっちにも来てくれてる、、、。メールありがとね。またゆっくりね。
2008/12/03 12:00 AM by ユキ
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